多発性筋炎・皮膚筋炎
横紋筋の炎症と変性、そして治った部位の線維化が全身に起こります。指関節の背側に皮膚がむけてくる紅い発疹がでたり、まぶたの上に、青紫の皮疹がでるなど皮膚症状がある場合は皮膚筋炎と呼びます。 症状) 腕や足の筋力低下や筋肉痛が起きます。また、傷んだ筋肉が萎縮します。その他、レイノー現象、関節痛、間質性肺炎などが起こります。その他心筋炎を起こしたり、ガン
など悪性腫瘍に併発することもよく知られています。 検査) 筋肉が冒されるので、CK、AST、LDHといった筋肉由来の酵素が血中で増えたり、筋電図の異常が認められます。陽性率は30%程度ですが、出れば診断がつくJO-1抗体などの自己抗体の検査も有用です。 治療) ステロイドや免疫抑制剤などです。
その他の膠原病
シェーグレン症候群 唾液腺や涙腺の障害を起こし、口や目の渇きが主な症状です。関節のほか、甲状腺の橋本病や肺、自己免疫性肝炎や原発性胆汁性肝硬変などの合併も見られます。SS-A/SS-B抗体の出現が特徴的です。乾燥が主症状なので、点眼薬や人口唾液が使われます。H19年末に唾液の分泌を促すピロカルピンという薬が認可されました。
MCTD(混合性結合組織病) SLE、全身性強皮症、多発性筋炎が入り交じった病気です。抗U1-RNP抗体が見られます。1つの病気なのか各々の病気の亜形なのか不明ですが、レイノー現象と関節痛で始まることが多いようです。 その他、血管炎症候群(結節性多発動脈炎、ウェゲナー肉芽腫、アレルギー性肉芽腫性血管炎など)、抗リン脂質抗体症候群、ベーチェット症候群などが膠原病の仲間です。