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体温を正しく測る

 平熱は約36.5℃です。これはほとんどの人が知っていることですが、平熱には個人差があり、しかも測る場所、体温計の種類そして測り方によってずいぶん違ってきます。まずは、基本的な測定箇所とその平均値を表にまとめました。
腋下(えきか)温(脇の下)
 もっとも一般的な脇の下の体温です。皮膚表面の体温を測っているため、外気の影響を受けたり汗をかいていると低く出がちで、大きなバラツキがでます。正しく測るためには、まず先端が脇の下の中央部に来るよう斜め下から上に向けて30度の角度から差し込みます。脇はしっかり閉じ、空気ができるだけ入らないようにしましょう。水銀計などでは、正確を期すためこの姿勢を10分ほど保ちます。それでも、口の中などと比較すると0.5℃ほど低く出ます。電子体温計でも同様ですが、測定時間が短いタイプは誤差も大きいため、長めの体温計を使うことがポイントです。

口腔温(口の中)
 間違って水銀計を咬んでしまうとまずいので、電子体温計がよいでしょう。比較的深部体温に近く、主に女性が基礎体温を測るときに使う場所です。朝は低く、夕方4時から6時頃高くなり、その差は0.5〜1.5℃にもなると言われています。
直腸温
 外気の影響を受けないため深部体温を測るのに適した部位ですが、ここで計測するのは勇気がいります。一般に意識が無い人などでやむを得ず体温を測らなければならないときに差し込みます。口の中と比べ0.4℃ほど高めです。
鼓膜・外耳温
 鼓膜から放射される赤外線の強さを測定し体温を算出する体温計です。数秒から測定できるなど短時間で済むため、暴れる幼少児を中心に使われています。耳にきちんと挿入されていなかったり、耳アカがたくさん残っていると測定値が不正確になるのでご注意ください。深部体温を反映しますが、測定法がトリッキーで、しかも実測値ではなく計算式で求めているため、口の中と比較してややバラツキが大きいと言われています。






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