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医学の分野では、心臓病は循環器科、脳卒中は脳外科や脳神経内科、糖尿病は内分泌代謝科、高血圧は循環器内科や腎臓内科など、病気の部位や原因と深い関係の臓器別に細分化されています。近年、生活習慣病と呼ばれる高血圧、糖尿病、高コレステロール血症が注目されています。これらは個々の病気自身が問題ではなく、長年その状態が続くと動脈硬化が進み、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症)や脳梗塞の原因になることがわかってきました。また、これらが1つ、2つ、3つと重なると、よりいっそう動脈硬化が加速されることもハッキリしてきました。ところが、今まで各分野でこれらの病気をバラバラに対応していたため、動脈硬化のなれの果てである虚血性心疾患や脳卒中の予防効果は充分ではありませんでした。そこで、過食、運動不足によるこれらの生活習慣を、各科一丸となって撲滅し、動脈硬化死を減らしていこうという社会運動が芽生えました。この運動の旗頭が"メタボリックシンドローム"です。直訳した"代謝症候
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群"は、意味不明ですが、旗頭として掲げられるとなにやら輝いて見えるのが不思議です。 極論すると、適量の食事と十分な運動で、標準体重前後付近を維持できていれば何の問題もありません。事実アフリカなど貧しい途上国では、ごく一部の富裕者階級以外にはメタボはありません。しかし、美食と自動車に慣れた先進諸国の国民は、適量の食事と適度な運動がなかなか実行できません。 この分野の専門家が、日夜、動脈硬化の仕組みや、メタボとの関係を研究していますが、美食して運動不足でもメタボにならないという夢の薬の開発はまだ先のことです。それを待ちながら体重を落とさないでいると、新薬の発表を天国から見下ろすことになりかねません。 そこで、メタボについてある程度の知識を持って頂き、是非自分のできる範囲で努力してダイエットを実現しましょう。今後は健診結果を健康保険を通して国が一括管理するので、ベルトのサイズまで知られてしまうのですから。
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