減量と血圧

 肥満の方は体重を落とせば血圧が下がると言われています。体重の目安は、BMI(body mass index)です。
 
BMI=体重(kg)÷〔身長(m)〕2 
BMIの値の目標は25未満です。
肥満は高血圧の危険因子であるだけではなく、高血糖、高コレステロール血症、高中性脂肪血症とも関係が深く、近年はやりのメタボリックシンドロームの中心的な症状です。お腹に付く内臓脂肪は腹囲に反映され、男性では85cm以上、女性では90cm以上がメタボリックシンドロームの診

断基準に含まれています。太った方はやせれば血圧が下がると言われていますが、実際に4〜5kg程度体重を落とせば明らかな血圧低下が見られます。最終目標はBMI25以下ですが、肥満度が高く最終目標が厳しい方は、まずは5kgの減量に取り組みましょう。慌てて体のバランスを崩してもいけませんので、3〜6ヶ月かけてじっくり落として下さい。
 なお、肥満でなく血圧の高い方は、太らないように気をつけて適正体重を極力維持するよう努めましょう。






運動で血圧を下げよう

 体を動かす人ほど血圧が低いことが知られています。また、運動をする人ほど肥満者が少ないのも当たり前です。運動により心臓の動脈硬化も起こりにくく、狭心症や心筋梗塞を減らすことができます。一般に少し汗ばむくらいの有酸素運動を1日30分以上、できるだけ毎日行うことが有効です。早歩き、ランニング、自転車こぎ、水中歩行などが代表です。
 これらの運動を10週間行うと、5割以上の方が上の血圧で20mmHg、下の血圧が10mmHg程度下がると言われています。平均では上が11mmHg、下が6mmHg程度下がります。

 最近では、比較的軽い運動でも血圧を下げる効果があるという説もあり、通勤時の歩行を少し延長したり掃除や洗車をするなどの日常動作もバカにできません。少しでも運動になると思ったことは何でも結構ですので始めましょう。
 なお、心臓や冠動脈に問題がある方は、過度な運動が心臓の負担になる場合がありますので、不安のある方は医師に相談してください。

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