すこやか生活

血管の基礎知識

 血管は血液を運ぶ管で、肺から入る酸素や、胃腸から取り込まれる栄養などを体の隅々まで運び、そこから出される二酸化炭素や老廃物を腎臓や肺へ運び出す通り道です。心臓から伸びる大動脈から各臓器や筋肉などへの動脈、そして細動脈を経て毛細血管へ続きます。毛細血管は網目状のループを作り、周りの細胞と物質や熱のやり取りをした後、細静脈へ戻り徐々に太い静脈を経て大静脈から心臓へつながります。肺への血管(肺動脈、毛細血管、肺静脈)も同様な仕組みをしています。
 さて、自分の体でこれらの血管を確認してみましょう。自分の皮膚を見て青く浮き出ている血管は静脈です。頭にくるとこめかみに浮き出る青筋も実は静脈です。このように青く見えるのが静脈なので青い血が流れているかと思えばそうではなく、酸素が豊富で真っ赤な動脈血よりどす黒く赤い静脈血が流れていま

す。動脈は、筋肉の裏にあったり比較的皮膚表面から深いところにあるので普通は見えません。しかし動脈はドックンドックンと脈を打つので手首や肘の内側を触るとその拍動や位置を知ることができます。痩せている方は、仰向けになってお腹の中央付近を押してみると強い拍動を触れることがあります。これは、内臓や足へつながる腹部大動脈です。毛細血管は通常顕微鏡レベルでしか見えないので、残念ながら見ることはできません。
 さて、血管の内側(内膜)は動静脈、毛細血管すべて、
内皮細胞という平べったく伸びた細胞に裏打ちされています。形の不揃いなタイルが敷き詰められた様な感じです。この細胞はところどころ穴の開いたものもあり物質の出入りがしやすくなっています。内皮の外側は、動脈では分厚いらせん状の平滑筋細胞で包まれています(中膜)。平滑筋は動脈を外側から絞るように収縮し、血圧






血管の輪切り

静脈--薄めの壁

動脈--厚い平滑筋層と外膜

毛細血管--平滑筋がない

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動脈の病気
毛細血管の拡張(紅斑)と出血(紫斑)
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