すこやか生活

消化の裏方、肝・胆・膵

 食べ物を細かく分解し、吸収しやすくすることを消化と呼び、消化管と言われる胃腸が担当しています。しかし、消化は胃腸だけの専売特許ではありません。消化器と呼ばれる臓器は、胃腸の他に肝臓・胆嚢・膵臓(肝胆膵)もあります。(図)消化に関係するこれらの臓器の働きをまとめてみましょう。
 肝臓には様々な働きがありますが、消化に関係する部分では胆汁という消化液を作ります。胆汁は脂肪を取り巻き、水に溶けやすくする働きがあります。これによって効率よく脂肪は吸収されます。ちょうど台所洗剤が、ベトベトの脂肪をお皿から剥がし、水に溶けやすくするのに似ていますね。

ところで、胆汁は総胆管を通って十二指腸へ流れていきますが、途中でいったん胆嚢に蓄えられて濃縮されます。そして、食べ物が胃に入ったという情報が自律神経を介して胆嚢に伝わると、胆嚢はキュッと収縮し、濃縮洗剤である胆汁を十二指腸へ絞り出します。
 膵臓は糖を利用するのに必要なインスリンを内分泌(血液内へ分泌)するほか、アミラーゼ、リパーゼ、トリプシンなどの消化酵素を含む膵液を、膵管を通して十二指腸へ送り出します。これらの酵素は順に、デンプン、脂肪、タンパク質を消化するために働きます。






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