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心電図異常が起こり、その後何年にもわたって異常が残ります。ところが狭心症は一時的な虚血なので、症状が出ているときしか心電図異常が出ません。そこで、狭心症が疑われるときは、運動の負荷をかけて心電図を調べると、狭心症に伴う心電図異常が出る可能性があります。これを負荷心電図と呼び、ベルトコンベヤーの上を歩くトレッドミルと、階段の上り下りをするマスター負荷試験などがあります。

3)超音波検査(心エコー)
 心筋梗塞で死んでしまった心筋部位は動かなくなります。エコーではポンプの働きをしている心臓が見えるので、動かなくなったポンプの部位が確認できます。エコーは心電図と並び、体に全く負担をかけず、痛みも伴わないため、観察しやすい人にはとても有意義な検査法です。
4)心臓カテーテル検査
 肘や手首の動脈を切って、そこから細いチューブを差し込み、それを心臓の冠動脈まで進め、造影剤を注射しながらレントゲン撮影をする検査です。血管の内腔がどの程度、通っているかわかるので、虚血性心疾患ではとても大切な検査です。また、検査に引き続いて、狭くなった血管内腔を内側から風船を膨らませて押し広げたり、広げた内腔を保つステントというチューブを差し込んだりする治療もできます。
5)その他
 LDHGOTCPKなどの血液検査の異常値や、心筋が生きているかどうか判定するシンチグラムなども虚血性心疾患の診断に使われます。 


狭心痛の特徴

虚血性疾患の治療薬

 狭心症、心筋梗塞の治療は、以下のものが中心です。これらに加え、動脈硬化を促進する、高血圧、糖尿病、高コレステロール血症などの治療も大切です。
1)亜硝酸製剤
 発作時に使うニトロペンの舌下錠やミオコールスプレー、発作予防に使うフランドールテープ、ニトロダームやニトロールRなどです。冠動脈を広げます。

2)カルシウム拮抗剤
 アダラート、アムロジン、コニール、カルスロットなどです。血管の筋肉の収縮を抑えるので、ニトロ同様、冠動脈をを広げます。グレープフルーツを摂ると効きすぎるため要注意です。
3)β-ブロッカー
 心臓の動きを穏やかにして、心筋に必要な酸素を節約します。テノーミン、インデラールなど。
4)抗凝固剤
 アスピリン(バッファリンなど)やパナルジン、ワーファリンなど。血液が固まらないよう保つので、血栓を予防できます。

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