クモ膜下出血

 "脳動脈瘤破裂"という、言葉をお聞きになったことがあるでしょう。クモ膜下出血は、脳血管の一部が風船のようにふくらんだ動脈瘤が、はじけて出血を起こす病気です。脳の隙間、脳室などに出血した血液が広がってくるため、出血量も多く極めて危険な病気です。発症すれば15%が医療機関受診前に、そして30%が破裂後48時間に死亡すると言われています。動脈瘤のほかには、動静脈瘤奇形などが、その原因になることもあります。突発する激しい頭痛、おう吐で発症し、急激に進みます。これも即、入院治療となります。
 最近は
MRIの普及が進み、脳ドックを行う施設も増えました。おかげで動脈瘤が発見されることもしばしばです。脳ドックでは動

脈瘤が5〜10%の人に見られると言われています。ところが、ドック受診年齢のクモ膜下出血は、10万人あたり50人程度ですから動脈瘤が見つかってもほとんどの人は破裂するわけではないのです。脳に手を加えると、後遺症を残すことがしばしばあるので、最近は見つかってもやたらに手術などの処置をしない施設が多くなりました。 もし自分に動脈瘤が見つかったら?私自身もどうするか考え込んでしまうことでしょう。


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