インスリン抵抗性

 インスリンは膵臓で作られ血液を巡り、全身の細胞へ到達します。筋肉の運動や、その他の仕事をするとき必要なブドウ糖を、燃やしてエネルギーに変える大切なホルモンです。糖尿病は、このホルモンが不足して、体内にブドウ糖がだぶつく病気と考えられていましたが、最近はこのインスリンが十分あるのに利用されず血糖値が高くなる糖尿病が増えてきました。この状態をインスリン抵抗性があると呼びます。インスリン抵抗性は、肥満者に多く、体の各細胞はインスリンの働きに鈍感になってブドウ糖を利用せず、益々体に脂肪を貯めこみ悪循環に

陥ります。インスリン抵抗性の状態になると、血圧も上がり、糖尿病にとどまらず、様々な生活習慣病に悪影響が出ます。生活習慣病大国のアメリカでは、このインスリン抵抗性を改善させるメトフォルミン(メルビン)が、糖尿病治療薬としてもっとも多く使われています。薬を飲まずにインスリン抵抗性を改善させる方法もあります。それは、運動とダイエットによって肥満を解消することです。先日も、一生懸命運動をして、糖尿病から脱出した方がいました。この方のインスリン抵抗性は大幅に改善されたはずです。


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