生活習慣の問題の多くは、体を動かすと言う運動と、食生活に集約されます。次にこの2点についての注意事項をまとめました。

有酸素運動と無酸素運動
 歩く、走る、泳ぐ、サイクリングをするなど、一般に思いつく運動は有酸素運動と呼ばれます。これらの運動は、酸素を吸って、体の中のブドウ糖や脂肪を完全燃焼させるため、極めて効率的で自然な運動と考えられています。これに対し、重量挙げなどに代表される筋肉を鍛えて増強させるような運動は一般に、息を止め一気に力を入れるため、無酸素状態での運動になります。これは、不完全燃焼と同じで、不自然かつ体に負担をかけます。無酸素運動をすると、血圧は著明に上昇し、高血圧の方には逆効果です。また、乳酸など筋肉疲労のもとを残します。
 運動で大切なことは、
できるだけ毎日することです。毎日が無理でも最低週に3回以上するよう心がけましょう。時間は運動の内容にもよりますのが20分〜40分程度を目安とします。運動する生活習慣をつける。これが、目標です。

毎日のビールは一本までに
 日本人が毎日お酒が飲めるようになってから、まだ50年足らずです。それまでは、ハレの日の飲み物でした。アルコールは脂肪についでカロリーが高いうえ、食事も進むので、食べ過ぎの原因にもなります。アルコールは肥満や高脂血症、糖尿病に悪いだけでなく、飲み過ぎると高血圧にもつながります。一般にビール大ビン1本、または、日本酒1合の常習飲酒なら問題なく、2本、2合以上だと飲む量に比例して血圧が上がると言われています。もちろん飲んでいる時は血管が開きますので、お酒は血圧に良いと錯覚しますが、長期的に見ると血圧上昇要因になります。飲酒習慣も見直しましょう。

禁煙に努めましょう
 タバコは、肥満や糖尿病には関係ありませんが、血圧を上げたり、肺ガンや肺気腫に代表される呼吸器の病気を起こします。また、動脈硬化を促進すると言われています。タバコをやめると食欲が増し太るので、禁煙はしたくないと言う方がいますが、体重の増加は一時的ですし、その後の食生活や運動でいくらでも取り返せます。是非、喫煙習慣を改めましょう。


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