もうろうとしたり、こむら返りなど脱水症状が中心の軽度なもので、II度はその中間です。 これら熱中症が起こる仕組みは以下です。 @高熱:人の体は37℃で一番効率がよく、体内の様々な化学反応が起こるようにできています。39℃〜40℃などこれを大きく越えると、細胞が生活するために必要な反応が起きず、細胞が傷んでしまいます。 A循環不全:体温が上がると、下げるために皮膚の血管が拡張し、そこを流れる血液から熱を逃がします。自動車のラジエーターと同じです。しかし、皮膚ばかりに血液が流れると、内臓へ行く血液が不足し、脳や肝臓・腎臓などの重要臓器が循環不全に陥ります。 B内毒素の進入:腸の循環不全で、粘膜が傷むと、腸内細菌の細胞膜上の毒物が血管内に進入し、高熱を発します。 CDIC:熱中症は、初期段階から血管内の血液を固めるタンパク質(凝固因子)が活性化され、微少な血管内凝固を起こします。凝固因子が使い果たされ不足すると、いざというとき血液が固まらなくなり出血しやすくなります。 D多臓器不全:上記のDICが起こると、各重要臓器内の細かい血管のあちこちに血栓ができてつまり、循環不全が進みます。
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