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勤めていた方は、定年で毎日が日曜日になり、主婦は、一人で過ごしていた家に毎日ご主人がいる状況となります。 勤労者は一日を睡眠や食事などの家庭生活以外、①通勤と②仕事の2つに時間を費やしています。通勤は駅や会社まで歩いたり、電車で立っていたりと結構運動になります。そして営業職で顧客を訪問したり、体を使う仕事をしていた方は特に運動量の多い方といえます。こんな方は、定年になると、とたんに運動不足になり、体重が一気に増えます。また、機会を設けて人と交わらないと、家族以外の人としゃべらなくなって社会と隔絶されます。仕事が趣味だった方は、いきなり何をやって良いのかわからなくなり、無為な時間をただ過ごすことになるでしょう。これらを解消するためには、次のことをしていきましょう。 1)通勤や仕事で歩いた時間を歩く →直立歩行をするのが人としての条件です。通勤や仕事での歩行はバカにならない運動量です。そこで、少しでも現役時代に近い運動量を確保するために、毎日1時間~2時間ほど歩いてください。 2)体を動かす趣味を見つける →スポーツクラブなどで、水泳をしたりエアロビクスや自転車こぎをするなど、気持ちよく汗をかく運動をすることは、健康な体を長持ちさせる最も大切な条件です。現役時代に何も運動をしていなかった方も、この時期に運動を始めて体を作り直しておけば、10年、20年後も安心です。ジョギングなど、膝に負担がかかる運動は、体重が重いと故障の原因になります。まずダイエットと歩行で少し体重を落としてから始めてください。 3)地域社会の輪にはいる →40年近く会社に勤めていた方は、人間関係が会社中心になっています。ところが、急に仕事に行かなく
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なると、家族以外の人との接触が無くなります。家にこもってばかりいると、うつ状態になったり、認知症が早く出る可能性が高まります。そこで、自治会の仕事を引き受けたり、地域のボランティア活動に参加したり、今後の人生のために人脈作りをしていきましょう。健康は、体だけではありません。 4)今後も続く趣味を持つ →20年、30年後の生活を豊かにするには、趣味を持つことです。この年代なら、何でも始めることができます。時間はいくらでもあるのですから、まずは一つ始めましょう。いくつもやってみて、自分に合った趣味や、続けられる事を選んでもいいでしょう。物作り、音楽・・、楽しそうですね。 5)国内、国外を問わず旅行する →やっと、時間が取れるようになったのですから、今までできなかったことをしましょう。長期休暇が取りにくい日本社会の現役世代は、他の先進国の人々とくらべ、ゆっくりとした旅ができません。そこで、当ての無い旅、長期滞在型の旅など、時間を気にしなくてよい旅をしてください。旅に出れば、自分の気づかなかった、旅先の様子、人々、社会の違いなどを知ることができ、帰宅後も本を読んだり、調べモノをしたりと楽しみも広がります。 6)健診やドックを受け体のケアもする →今まで、会社で労務管理上行われてきた健診がなくなり、今後は自分で自分の体をケアしなくてはなりません。そこで、現在健康上問題の無い人も、年に1度は健診を受けましょう。市町村は、会社健診程度の内容に加え、各種ガン検診も行っています。今まで受けていたドックを継続するのも良いでしょう。そして、見つかった問題点は、後回しにせず解決しておきましょう。
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