|
|
|
|
|
|
やる気が出ないなど、軽い精神症状を何でもかんでも"うつ"と呼ぶ傾向が最近はありますが、実際に、定年後の喪失感や長い第二の人生への漠然とした不安で気分が落ち込んでいる方をよく見かけます。喪失感は、仕事以外にやることがあったり、地域生活・活動、家庭のなかで一定の役割があればあまり感じないはずです。 漠然とした不安を少しでも軽減するためには、まず、不安の根元がどこにあるのか具体化する必要があります。「大地震がくるかもしれない。」という不安は、いかんともしがたいものですが、地震直後の混乱期に生き抜くための準備をしておくことは可能です。また、津波や大火事の時の避難場所やルートを確認しておくこともできます。健康上の不安は主治医と相談の上、今後の見通しや治療方針を確認し、自分でできることは実行しましょう。経済的な問題は、まずはお金の出入りを記録し、把握することから始めましょう。もちろん預貯金やローンの残りなども書き出して、どのくらい余裕があるのか無いのか全体を眺め
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
る必要があります。時々、老後に備えるためには○○万円必要であると断定的に書かれたものを目にしますが、仮に体が言うことをきかず施設に入ることになっても、プライベートな有料老人ホームから、介護保険である程度カバーできるケアハウスや特養まで様々なところがあります。終の棲家のことまで心配しなくても、皆さんなんとかなっているようです。幸い日本では、世界で最も使いやすい健康保険制度が維持されており、アメリカのように膨大な保険料を保険会社に支払う必要はありません。せっかくよい制度が確保されているのですから、少しでも役立てて健康に対する不安も払拭しましょう。 定年は老いぼれた結果ではなく、十分働いたご褒美です。特に定年直後の方は、今では壮年と言ってよいくらいお元気です。第二の人生組のなかに加わった、最も若いメンバーとして、これから人生で一番楽しい時期を迎えるんだというつもりで、気持ちを新たに新生活を始めてください。
|
|
|
|
|