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1)虫垂炎(盲腸) 虫垂は、右下腹部の小腸と大腸のつなぎ目付近にある、袋小路の腸です。腸といっても草食動物のように食物繊維(セルロース)を分解するための盲腸は人間には必要ないため、退化して痕跡のようになっています。とは言うものの、小指の大きさくらいはあります。そこに便がつまり炎症を起こすと出口が無いので自然には治りません。放置すると、虫垂炎から腹膜炎となり手術の無かった時代は命取りでした。現代ではあまり怖くない病気ですが、発見が遅れると腹膜炎を起こすのは同様で、大きな手術になったり入院が長引いたりと、ひどい目に遭うこともあります。 虫垂炎は最初、必ずしも右下腹部の痛みとして発症するとは限らず、みぞおちの痛みや食欲不振、吐き気で始まることもあります。次第に痛みの場所が盲腸のあたりにに移動し、熱が出て我慢できない痛みになります。ごく初期は医師が診てもハッキリしないことが多く、疑わしければ、半日後、一日後などに受診し、確認してもらいましょう。 治療は手術が基本でしたが、最近は抗生物質だけで治ってしまうこともあります。 2)大腸憩室炎 大腸憩室は、虫垂より短い小指の先ほどの袋です。虫垂炎と同様に炎症を起こし時には破れで腹膜炎になることもあります。憩室は、虫垂と比べて短いので炎症が起きても膿ごと腸へコロッと出てきて自然に治ることもよくあります。大腸のカメラで診ると憩室のある方は、たこ焼きのよ
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うにまん丸い便が所々に残っています。これは憩室の型にはまった便がコロッと出てきた物です。経過は虫垂炎に近く、憩室の多い場所である、虫垂の近辺(右下腹部)やS状結腸付近(左下腹部)が痛みます。抗生物質で治ることが多いのですが、虫垂炎と紛らわしい場合は手術をします。 3)腸閉塞 癒着などによって腸がねじれ、食物や便が通らなくなる病気です。癒着はお腹の手術をしている人はほぼ必発です。点滴や、浣腸、胃へ管を入れて内容物を外に出すことなどで自然に解消することがほとんどです。運悪く解消しなければ手術です。癒着以外の原因で閉塞を起こすこともあります。腸閉塞は時々グルグルッという腸の動きに合わせて、キュルキュルお腹が痛みます。便が出なかったりおう吐することに加え、お腹がバンバンに張ってきます。 4)その他 吐血・下血など出血をする病気も出来るだけ早めに診せてください。出血量が少ない場合は急ぎでないこともありますが、自分で判断しないことが肝要です。 なんだかわからないけど腹痛が悪化してきた。こんな時は何はともあれ受診が必要です。痛みが悪化する場合は危険な病気が潜んでいる可能性が高いからです。逆に痛みが自然に改善したきたような時は心配のいらない場合がほとんどです。
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