便秘の仕組み

一口に便秘といっても様々な理由が考えられます。表に主な原因とパターンを示しました。急性期の便秘は古いお腹の手術の後遺症である癒着が原因の腸閉塞や、ストレス、生活の変化による一過性の便秘がよく見られます。前者は繰り返し慢性的になっている方も多いようです。慢性的な便秘では弛緩性便秘がもっとも多くあとでこれを詳しく説明します。器質的便秘は大腸やその周囲、全身に問題が起こっている便秘で原因を突き止め適切な対処が必要です。具体的には全身的な問題が無いかどうか、大腸癌などが潜んでいないかどうかを調べることになります。これらが否定された慢性便秘の大半が弛緩性便秘と言えます。

弛緩性便秘とは、大腸の運動機能が低下して、大腸内で便

が停滞している状態です。食物繊維の不足、職業上の便意の抑制、座位による運動不足、ストレス、腹圧の低下(高齢者、腹部手術後の方、出産後の女性、肺病の方など腹筋の力が落ちている状態)などが誘因となっています。旅行時に見られる便秘や朝の化粧やダイエットにいそしむ若い女性の便秘なども排便のリズムを作れず起こる便秘で、この中に入ります。避けられない原因がある場合は別として、食生活、日常生活を見直せば結構解決できる便秘でもあるのです。

ケイレン性便秘はこれとは逆で、大腸が過度に緊張して固くなり、便の輸送や排便が損なわれる便秘です。若い人に多く、痛みを伴い、ウサギの糞のような硬い便の排出後、腹痛が軽減するタイプのものです。



毎朝朝食後に便意の有無に関わらずトイレに座りましょう。いきみすぎず、出ても出なくても10分以内にとどめ、出なければ昼食、夕食後にもやってみて下さい。単純で根気がいりますが、毎日規則正しく試みることが大切です。持続することで排便の良いクセが戻る可能性があるので頑張って下さい。
食事を規則正しく取ることも大

です。忙しいからといって朝食を食べないと、排便の習慣も同様にお留守になってしまいます。仕事で排便を我慢せざるをえない方もせっかくのチャンスを見送っていることになります。気持ちよく働くためと考えて、働く環境をも見直してみましょう。


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便秘薬の働き 編集後記