すこやか生活

第10巻9号 

ページ3

血圧に基づいた脳心血管リスク

リスクを計る目安になる因子は、次の通りです。

A.心血管病の危険因子
 高齢(65歳以上)
 喫煙
 脂質異常
    HDLコレステロール<40mg/dl
    LDLコレステロール≧140mg/dl
    中性脂肪≧150mg/dl
 肥満(BMI≧25) 特に腹部肥満
 メタボリックシンドローム
 50歳未満で発症した心血管病の家族歴
 糖尿病の診断基準に該当

B.臓器障害/心血管病
 脳出血・脳梗塞・一過性脳虚血発作など
 狭心症・心筋梗塞・心不全・左室肥大
 腎臓病(蛋白尿・CKDなど)
 動脈硬化(頸動脈、大動脈、足の動脈)
 高血圧性網膜症(眼底検査で)

これらのリスクと、血圧の高さを重ね合わせたものが、診察室血圧に基づいた脳・心血管リスクの層別化です。ここでリスクの程度を見極めて、どのような方針で治療を進めていくか決めます。
 リスクの程度は、以下の表のとおり、リスク無しから、高リスクまでです。これらのリスクを元に、どのような手順で治療を始めるのかを次にお示しします。

高血圧治療ガイドライン2009
| 高血圧の分類
  降圧目標
|血圧に基づいた脳血管リスク
家庭での血圧測定の注意点
| 初診時の治療計画