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肺炎は、日本人の死亡原因の第四位です。これは、ガン、心疾患、脳血管疾患に次ぎます。ガンは肺ガンだけでなく、胃ガン、大腸ガン、肝ガン、乳ガン他、様々な臓器からの発生があり、心疾患にも虚血性心疾患、心筋症、心臓弁膜症、不整脈その他多数の病気があります。脳血管疾患にも脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などがあるため、肺炎単独で第四位というのは、死因の中で占める割合が大変大きな病気といえるでしょう。 高齢者ではこの順位がさらに上がり、85歳以上の男性では第二位、90歳以上の男性では第一位となり、肺炎は高齢者にとって命取りになる可能性の高い病気と言えます。 さて、肺炎単独という言葉を使いましたが、一口に肺炎と言っても原因は様々です。感染症としての肺炎は一般細菌で多いものから肺炎球菌、インフルエンザ菌(ウイルスではありません)、クレブシェーラ菌、ブドウ球菌……などがあります。インフルエンザウイルスほか、RSウイルス、麻疹ウイルスなど様々なウイ
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ルスも肺炎を起こします。細菌とウイルスの間の大きさの微生物では、マイコプラズマやクラミジアの肺炎も有名です。HIV(エイズ)感染者では、カリーニという細菌より大きい原虫性の肺炎も有名です。 その他、結核やその類縁の非定型抗酸菌症も、経過は慢性でゆっくりですが細菌性肺炎の一種です。 このような微生物による感染性の肺炎の他、感染症以外の肺炎もあります。ガン治療の放射線治療のときに合併する放射線肺炎、抗ガン剤や免疫抑制剤、インターフェロンなどによる薬剤性肺炎、膠原病などに合併する自己免疫性肺炎などです。治療はもちろん原因によって異なります。 今回は、このうち皆さんが経験しうる代表的な感染性の肺炎について、その予防や治療、注意点などについてまとめました。普段の生活の中でかかる肺炎なので「市中肺炎」と呼ばれます。その他、病院内感染や人工呼吸器による肺炎などもあります。
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