すこやか生活

第10巻5号 

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気道の症状を考える2つの視点

 気道は呼吸をするとき空気が出入りする通り道です。したがって、出入りがスムーズに行かないときに様々な症状がでます。空気の出入りがスムーズでないとは、通り道が狭くなっている場合で、気道狭窄症状と呼ばれます。狭いところを空気が出入りするのでゼーゼーするなど様々な不協和音を生じます。この音は、空気と狭くなった気道や異物が摩擦して発生したものです。このため音が生じた場所の状況により、湿っぽい音だったり乾いた音がします。また、空気の流れが滑らかでないので、突っかかる感じを覚えたりもします。
 もう一つの症状は炎症によって生じます。炎症には様々な原因があります。インフルエンザや肺炎球菌などの微生物によっておこる感染と、アレルギーなど刺激になる物質に対する過敏反応が主なものです。

 感染は一般に高い熱が出て、炎症も強いので粘膜が真っ赤にはれます。俗にノドが赤いですねというのがこれです。また、感染は人からうつされた病気です。逆に言うと、次の人にうつす可能性があるので、治るまでマスクをするとか学校を休むなどの注意が必要です。
 アレルギーによる炎症はおおむね軽症で、高い熱は出ません。軽症なので粘膜もそれほど赤くなりませんし、痛みも軽度です。軽度の痛みは痒いとかヒリヒリする、イガイガするなどと表現されます。腫れは比較的つよく、水っぽい分泌液(鼻汁など)もたくさんでます。原因が続く限り、症状がなかなか取れないのもアレルギーの特徴です。
 なお、アレルギーに感染症が合併する場合もありますので油断がなりません。






気道の症状を考える2つの視点
@気道狭窄の有無
--空気の流れや音で 
         知る
A炎症 a)感染
---熱、痛み
    b)アレルギー

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