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抗菌力も強いため、多くの感染症に使われます。また、βラクタム系の効かない細胞膜のないクラミジアやマイコプラズマ感染症にも有効です。近年、薬剤耐性を持つ結核菌や非定型抗酸菌症などにも有効とされています。
 軟骨に負担がかかるので小児や妊婦などには原則として使いません。
(3)マクロライド系
 放線菌(カビ)の一種から分離されたエリスロマイシンがオリジナルです。細菌がタンパク質を合成する際に必要なリボゾームにくっつき、その働きを邪魔します。人間と細菌などの微生物のリボゾームは異なるため、人のリボゾームにはくっつかず、細菌のタンパク合成のみ抑制します。
 キノロン系同様、細胞膜と関係ないのでリケッチア、クラミジア、マイコプラズマ、非定型抗酸菌その他、一般細菌以外の微生物にも有効です。
 代表的なものにはクラリスロマイシンやアジスロマイシン(ジスロマック)があります。
 副作用の少ない薬ですが、飲み合わせに注意が必要な薬があります。ぜん息のテオドールなどは効果が強めに出ることがあるからです。

 近年、抗生物質として以外に、マイルドな免疫抑制作用があることが知られ、びまん性細気管支炎や慢性副鼻腔炎の特効薬として脚光を浴びています。セキの取れない方、黄色い鼻汁や痰がひっきりなしの方には福音です。
(4)テトラサイクリン系
これも放線菌から発見された抗生物質で、マクロライド同様タンパク質合成を阻害します。有効な微生物の範囲も広く、細菌以外にリケッチア、クラミジア、マイコプラズマやマラリア原虫の予防や治療にも効果があるため、衛生状態の悪い国を旅行する際にも有用です。
 ミノマイシンが代表で、ニキビなどの治療によく用いられています。
(5)アミノ配糖体系
 抗結核薬のストレプトマイシンやカナマイシンなどが代表です。腎機能障害や聴力低下の副作用があり、最近は使用頻度の減った薬です。
(6)グリコペプチド系
 MRSAに使われる、バンコマイシンが代表です。






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