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 さて、4)を除くと、ラクナ梗塞、アテローム梗塞、心原性脳塞栓症の順で多かったのですが、最近は欧米に多いアテローム梗塞が増加中で、ラクナ梗塞と

同程度になってきました。運動不足、脂肪摂取量の多い食生活、自動車社会など、生活習慣の悪化がアテローム梗塞の増加原因と考えられています。

脳梗塞の原因と治療

 日本人における脳梗塞の危険因子は、一に高血圧、二に糖尿病、三に心房細動です。その他に、喫煙、高脂血症などがあります。
 小さいがあちこちに起こるラクナ梗塞では、高血圧が最も大きな原因です。特に夜間寝ている間に高い人は要注意です。高血圧は細い動脈の硬化を進行させるのでしょう。薬の種類は問いませんが、
140/90mmHg以内を目標に下げておくことが大切です。
 糖尿病は脳の細い血管だけでなく比較的太い血管に動脈硬化を起こすので、広範囲な脳障害を起こすアテローム梗塞の大きな原因です。HbA1cが1%上昇すると、脳梗塞の頻度が17%増加すると言われています。従って、食事療法、薬、インスリンなどの糖尿病治療がそのまま、脳梗塞の予防になると考え、血糖値を低く保つことが大切です。また、糖尿病の方は、高血圧を併発することも多く、血圧の管理も欠かせません。高血圧のガイドラインでは、糖尿病に高血圧を併発している場合は、130/80mmHgまで下げるべ

きとまで書かれています。実際に、そこまで下げるのが現実的かどうかは何ともいえませんが、糖尿病と高血圧があり、脳梗塞を予防するためには血圧が高いのを見過ごすべきでないことは間違いありません。
 心房細動は、心房がけいれんして規則正しいポンプ機能が損なわれ、不規則な心臓の拍動となり、心機能が
70%程度に落ちてしまう病気です。その上、心臓の中に血液のよどみができ、血のかたまりができあがります。この血のかたまりが一部ちぎれて脳へ流れていき比較的太めの血管も詰めてしまいます。(図:血栓が飛ぶを参照)弁膜症など心臓に元々病気がある場合が多く、元の病気を治療するとともに、飛んでいく血栓ができるのを防ぐことができれば治療成功です。血栓予防にもっとも効果的な治療はワーファリンの内服です。ワーファリンの効果は人それぞれなので、凝固検査を時々調べ薬の量を調節しなければなりません。薬が効き過ぎ出血傾向が強く出て青あざだらけになるこ

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