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いわゆる貧血と本当の貧血

 満員電車で立っていたら頭がクラクラした、お風呂から上がるとき急に意識が遠くなり、洗い場で崩れてしまった。こんな様子を皆さんは貧血を起こしたと言います。確かに頭から血の気が失せるので血液が貧しくなった貧血と言う言葉が適切な感じもします。しかし、これは俗に脳貧血と言われる、瞬間的に起こる脳を中心とした血圧の低下です。血圧が下がれば脳へ運ばれる酸素が不足し、脳の機能が一時的にストップして、意識が遠のいたりクラクラしたりします。ところが本当の貧血は、血液、特に赤血球の減少を指す言葉で、赤血球が減っていなければ、たとえ頭がクラクラしても貧血とは呼びませ

ん。元々男性は、女性より 15%程赤血球の量が多いので、一律には語れませんが、男性なら、血色素が13.5g/dl、女性なら11.5g/dl未満が一般に貧血とされます。また、赤血球が400万以下、血色素(Hb)が10g/dl以下なら貧血の症状がハッキリしてきます。
 さて、貧血の症状を表にまとめてみました。貧血は赤血球、血色素という酸素を運ぶ物質が不足するので、体の様々な場所で酸素不足(酸素欠乏)の症状がでます。また、酸素が不足すると、それを補うために(代償作用)体の心肺機能がより一層頑張るので、それに伴った症状も出現します。






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