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どんな運動が良いのか?
 運動には大きく分けて2つあります。一つは有酸素運動、もう一つは無酸素運動です。有酸素運動は長く続けることのできるゆっくりとした運動、無酸素運動は瞬間的〜短時間の運動で長く続けることのできない運動です。前者は歩行、ジョギング、自転車こぎ、エアロビクス、後者は腹筋などの筋トレ、短距離走などです。人の体には普通預金のようにいつでも引き出せるグリコーゲンというでんぷん質と、定期預金のように引き出すのが面倒な脂肪という栄養の貯金の仕方があります。短時間の運動や無酸素運動ではグリコーゲンが使われ、15分以上運動を続けると脂肪が少しずつ燃え始めます。そこで理想的には長く続けることのできる有酸素運動を15分以上続けることが大切です。歩行ですと1時間くらいジョギングですと30分くらいを目安にすると良いでしょう。長い時間運動をしなければ効果がでないのなら忙しいからできないと思っている方、このところ運動していないので30分もとてもできないと感じている方は、何も最初から頑張る必要はありません。筋肉が落ち、体ができていないならば、短時間から少しずつ始め、運動をする良い習慣をつけてください。

どのくらいの強度の運動をすれば良いのか?
 運動は何も思い切りしなくてもかまいません。続けることが大切なので、長持ちする強さの運動で良いと考えてください。例えば運動中息が弾んで話しづらくなる程度、うっすらと汗をかく程度です。運動していて一番気持ちがよいのがこのくらいで、心拍数としては100〜120拍/分です。興味のある方は腕時計型の簡易心拍計を使ってみるのも面白いでしょう。
毎日の運動を記録に残す
 カレンダーや手帳にどの位どんな運動をしたか記録しておくのも良いでしょう。体重やその日の体調なども加えておきましょう。記録をつけると書かなければいけないと思い、サボらず運動を続けることができます。また、歩いたり走った距離がわかれば次はもっとたくさん歩こうと思うかもしれません。
通勤などのルーチンに運動を入れる
 仕事で忙しくても通勤時間は有るはずです。バスや自動車に乗るところを歩いてみたり自転車通勤にしてみることも簡単で有効です。また継続も容易です。
低血糖に注意
 糖尿病の治療中の方は空腹時でなく食後に運動をしましょう。飴を持って出るなど、低血糖時の用意も大切です。






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