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バセドウ病は、甲状腺ホルモン分泌過多の代表的な病気です。抗TSH受容体抗体という物質が体内にできる事が原因の一端を担っているようです。この抗体は、下垂体から分泌されるTSHが甲状腺に作用する受け口(受容体、レセプターと言われる。)にくっついて、TSHと同様に甲状腺を刺激してしまい、甲状腺機能が亢進すると考えられています。甲状腺は多量のTSHに踊らされているという錯覚に陥るわけです。TSHはホルモンが過剰なため負のフィードバックがかかり減少しています。
(主な検査所見)
1)甲状腺ホルモンは増加 F-T4↑F-T3↑
2)TSHは負のフィードバックで減少
TSH↓
3)甲状腺受容体(レセプター)抗体の増加 TRAb↑
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4)サイロイドテスト(Tg抗体)、マイクロゾーム抗体(TPO抗体)陽性のこともある
(治療)
薬物療法--どちらかの抗甲状腺薬(メルカゾール又はプロパジール)を服用します。最初は一日あたり3〜6錠からスタートし、血液中のホルモン量が正常化したら減量します。一般に維持量として一日あたり1〜2錠程度を長期間続けていきます。ホルモン量が正常値内に数年間保つ事ができ、TRAbが消えてくれば、抗甲状腺薬を中止する場合もあります。
放射性ヨードの内服--甲状腺に集まりやすいヨードのうち放射能を持つものを内服し、甲状腺を細胞レベルで焼き殺す治療です。
手術--甲状腺の大部分を切り取り小さくしてホルモンをコントロールする。
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