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父が心臓発作で亡くなったので、私も心臓が悪いかもしれないなどと心配をされている方がよくおられます。"心臓発作"という言葉は妙にリアルで心臓がウッと苦しくなりコロッと死んでしまうようなニュアンスです。しかし、心臓発作という言葉は医学用語ではなく一般用語なのに、時にこれが医学統計などでハートアタック(heart attack)で死亡する確率が20%減少しましたなどと使われ混乱を招いています。もちろん、胸がキュッとなって亡くなった人の死因を全員解剖をして調べるわけにはいかないのでやむを得ません。そこで便宜上、心筋梗塞や重症な不整脈、心不全、胸部大動脈瘤など心臓周辺に異変を起こし突然死の原因になる病気を十把一絡げで心臓発作と呼んでいるわけで
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す。前記の主な病気はおのおの原因も異なり、一部重なり合うこともありますが、同じ心臓発作といっても全く別物です。従ってたとえ自分の親が何らかの心臓発作で亡くなったからと言って自分も心臓が悪いとは限らないわけです。もちろん心筋梗塞につながる冠動脈の動脈硬化の原因となる糖尿病や、高コレステロール血症などの体質が遺伝することもあります。この場合でも心臓が悪いのではなく、動脈硬化を起こしやすい体質が家系的にあるのであって、心臓が家系的に悪いわけではありません。漠然とした心臓発作を良く吟味することなくやたらに恐れるのは無意味です。その心臓発作が本当は何なのかよく検討して、問題になりそうな部分だけ解決していければよいと思っています。
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