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ALDHが少ない人はお酒に弱い人だと考えられています。日本人では約半数が、このALDHが少ない体質だと言われています。ALDHが少ないと、少量のアルコールを飲むことによってできたアセトアルデヒドを肝臓で分解することがで

きず、全身にこれが回って、顔が真っ赤になったり動悸がするなどお酒を飲めない人特有の症状がでます。もちろんALDHがそれなりにある人でも、自分の処理能力以上にアルコールを飲むと同様なことが起こるわけです。





アルコール性肝炎と肝硬変

 アルコールをどのくらい飲めば肝炎になるのか、肝硬変になるのかは、明らかな基準がありません。しかし、アルコールを大量に飲むと肝炎を起こし、やがて肝硬変へ進むことは周知の事実です。日本では常習飲酒家(一日3合のお酒を5年以上続けている人)がアルコール性肝障害になりやすいとされています。C型肝炎が発見されてこの目安がより厳格になって、もっとたくさん飲まなければアルコール性肝障害にならないのではと言う説もあります。ちなみにアメリカの教科書では、アルコール性の肝硬変になる人は、一日平均160gのアルコールを8年間にわたって飲んでいるとの統計が記載されていました。10gのアルコールは種類によって以下のようになっています。また、肝硬変の前段階としてのアルコール性肝炎は、一日80g以上飲むとなる

可能性が高くなります。なお、日本人の体は欧米人の平均80%程度だとして、およそウイスキーだと360ml(ボトル半分)ワインだと1280ml(ボトル1.75本)ビールだと、3200ml(大ビン5本)を8年間飲むと肝硬変になる可能性があります。そして、この半分の飲酒量でも、アルコール性肝炎になり得るのです。
 これらアルコール性の肝障害がウイルス性肝炎などと違うのは、禁酒をすると、炎症が急激に静まってどんどん良くなる点です。慢性肝炎や肝硬変といってもご自分が節制すれば、治っていく可能性があるのです。従ってアルコール性肝障害が有ると言われた方は是非禁酒か、大幅に飲酒量を減らしましょう。

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