アルコールに関連する様々な病気

慢性膵炎
 慢性膵炎はアルコールの飲み過ぎや胆石などによって急性膵炎を繰り返し、徐々に膵臓の細胞が壊れていく疾患です。膵臓の消化液分泌が減って下痢や消化不良、腹痛などを起こします。膵臓はインスリンを作る臓器なので糖尿病になる場合もあります。膵臓を顕微鏡で見ると膵臓の分泌細胞が減って、線維に置き換わり、肝硬変と似た状態になっています。男性に多い病気でしたが、最近はお酒を飲み過ぎる女性が増えてきたため膵炎を起こす女性も増加中です。アルコール以外では胆石がその主因です。
ウェルニッケ脳症
 ウェルニッケ コルサコフ脳症ともいわれ、大量飲酒を長期間続けることによって、バランスのよい食事をとらなくなり、脳の障害を起こすものです。原因はビタミンB1が不足するた

めです。意識が怪しくなったり、変に興奮したり、記憶力が低下し痴呆様症状が出てきます。早期に十分なビタミンB1を摂れば回復しますが、進むと手足の動きが悪くなったり、意識が無くなったりして、後遺症を残すこともあります。近年は妊婦でつわりがひどく食事がとれない方にも同様な症状のB1欠乏症が起こることが知られています。
ペラグラ
 ビタミンB3とも言われる、ナイアシンが不足して起こる病気の総称です。顔や腕などに赤い湿疹が出たり皮がむけたりします。口内炎や唇の炎症もよく見られます。下痢、知覚異常、マヒ、痴呆になることもあります。
アルコール性小脳萎縮症
 体のバランスをとる小脳がアルコールで壊れて起こる病気です。お酒を飲んだ直後でもないのに千鳥足となり、フラフラします。






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