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鼻は、気管支や肺と外界を結ぶ空気の出入り口です。この鼻には、吸い込んだ空気をきれいで体に優しい気体にする働きと、ニオイを感じる働きがあります。これらを順に整理してみましょう。
吸い込んだ空気は鼻毛や鼻の粘膜でチリを取り除かれて、きれいになります。また、鼻を通った空気は体温の±1〜2℃程度まで暖められます。そして湿度も適切になってから気管へと運ばれます。このように鼻は空気清浄機、エアコンに加え加湿器(除湿器)の働きを併せ持つとても便利な器具なのです。鼻毛や鼻粘膜で引っかかったチリは鼻水や鼻くそとして外へ出され、あまりそれが多くてひどい場合には、鼻の粘膜が腫れて閉じ、チリの進入を防ぎます。温度調節や湿度調節は、鼻粘膜や副鼻腔粘膜の血管がラジエーターのパイプの様に働き、吸い込んだ空気を体温に近い温度にします。血液は酸素や栄養を運ぶだけでなく体温を伝えたり保つ働きもあるのです。また、血管から粘膜を通して、水分の出入りもあるので、湿度も適正に保たれます。このため
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鼻の入り口には静脈が豊富に存在し、先端付近の左右の鼻腔の境の部分は、キーゼルバッハ部位と呼ばれ、鼻血の出やすい場所として知られています。 さて、感覚器としての鼻は気体(空気)に含まれるニオイの素である化学物質を感知します。感知する場所は鼻(鼻腔)の奥の上の方にあり、嗅(きゅう)細胞と呼ばれる細胞が多く存在し、ここで感じた刺激は脳へ伝えられニオイとして感じます。ニオイの物質が空気に乗って嗅細胞へ達しても、脳へ伝わる経路のどこかがじゃまされると、ニオイが解らなくなります。例えば、副鼻腔炎で鼻茸ができると、鼻の奥での空気の流れが変わり、ニオイ物質は嗅細胞のある場所を迂回して喉へ入ります。アレルギー性鼻炎で鼻の粘膜が腫れると、ニオイの物質は嗅細胞へ達することができなかったり、鼻水で押し流されます。怪我で神経が傷んだり、脳梗塞などでニオイとして認識する脳が壊れても同様です。
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