かかる前の方が主につぶれ、図2Bのようになります。一つ一つの椎体は上下の骨の間に椎間板がありますので接面は平行になり前へ前へと曲がってきます。こうして背が縮むだけでなくお年寄りの猫背が完成します。まっすぐな背骨なら、体重を背骨の接面全体で支えることができますが、猫背になると椎体の端っこにだけ体重がかかり、背中の痛みが増幅します。またアンバランスになるので転んで骨を折りやすくなります。もちろん背骨がいつも図Bのようにつぶれるわけではありません。ほんの1〜2個だけつぶれたり左右に曲がる方向でつぶれることもあります。 つぶれた椎体自体も骨折なので痛みを伴います。また、つぶれた骨がはみ出て神経を圧迫し神経痛を起こすこともあります。様々な痛みを引き起こす腰椎や胸椎の圧迫骨折は、骨粗鬆症を原因とする代表的な病気です。これら圧迫骨折の予防ができれば、骨粗鬆症の治療は合格です。
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