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肺炎というと皆さんは、何となく恐ろしい病気だなという感じをお持ちでしょう。まさにそのとおりで、肺という酸素を取り込む臓器に炎症が起きて、呼吸障害をきたす恐ろしい病気です。肺炎は、癌や老衰、そして大きな手術後に併発したり、風邪をこじらせて起こる2次的な病気として知られています。このような場合、元の病気をも悪化させるので、死につながることもまれではありません。肺炎の多くは細菌感染によるものですが、戦後しばらく蔓延していた肺結核も広い意味では肺炎ですし、ウイルスや免疫異常、そしてアレルギーによるものもあるため、一括しにくい病気です。ここではまず肺の基本的な形を示し、典型的な二つの肺炎を説明します。
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気管の先端には肺胞という吸い込んだ空気を入れる袋があります。そして、肺胞と肺胞の間には間質という隙間があります。この隙間には血管や気管支があり、心臓から来る肺動脈から二酸化炭素の多い静脈血が流れ込み、ここで酸素と入れ替わるガス交換が行われています。(図) この肺の先端にある肺胞、間質に炎症が起こり、呼吸がしにくくなる病気が肺炎です。肺炎には肺胞に細菌が入り化膿して膿が溜まる肺胞性肺炎(いわゆる肺炎 図右上)と、間質に炎症を起こして間質が腫れて分厚くなる間質性肺炎(図右下)の2種類があります。
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