すこやか生活

熱を測ろう

 言うまでも無く、熱は体の不調を客観的に示すわかりやすい指標です。何となく調子が悪いかなと思ったら、熱を測ってみましょう。いつ何℃あったかは大切な情報なので、メモをしてこちらに知らせてください。熱を測るポイントをいくつか示します。

1)測る場所
 脇の下で計るのが基本です。小さいお子さんを含め事故が少ないためです。肛門や、口内で測る場合は脇の下に比べ0.51.0度ほど高くなります。



2)水銀体温計と電子体温計
 水銀体温計は誤差が0.1℃以内、電子体温計の3〜5分計で誤差が0.2℃以内となっています。1分計の誤差はそれ以上ですので、できれば水銀計か長めの電子体温計を使いましょう。

3)平熱を知っておく
 普段から時々ご自分の熱を測って、健康時の平熱を知っておきましょう。平熱より1℃以上高ければ熱があると考えて結構です。平熱を知るには、食事前で安静な状態の時に、一日数回測ってみてください。

4)体温の変動
 体温は一日中一定ではありません。朝は低めで、夕方は高めです。運動をした後や、食事をした後は高めになります。体温調節が上手にできない赤ちゃんでは、厚着をしたり暖房やクーラーに当たると、高めにでたり低めにでることがあるので、おかしいと思ったら少し時間をあけて、再度測ってみましょう






熱さましの使い方

 熱が高いとつらいもの。しかし、40℃の熱があっても、熱で直接脳がやられるわけではありません。熱さましは、つらい症状をとる一時しのぎで根本的な解決にはなりません。以下の事を原則にして上手に使ってください。

1)38℃以上でつらそ    うなら使う

2)高熱でも元気なら様    子を見る

3)使用間隔は6時間以    上

4)1日3回程度までにする

 熱さましを連用していると、原因の病気が治ったかどうかわからなくなります。少し良いかなと思ったら、熱さましをやめて本当に治ったかどうか確かめましょう。なお、抗生物質は熱さましではなく、根本的な治療薬です。治ったと思っても最後まできちんと飲みきってください。座薬と飲み薬はどちらでもかまいません。吐いていたり、胃の具合が悪い場合は座薬を使い、下痢をしている場合は飲み薬が優先されます。なお、小児の場合、散薬は細かい使用量の調節が簡単です。

(2 ページに続く)

熱を測ろう・熱さましの使い方 | 熱性けいれん・脱水の対応
| 溶連菌感染症 | 熱中症とその予防