を測った時、いつもより高かった方は、心を落ち着け体を休めて、もう一度、測って下さい。そして、何度測っても高い方、いつ測っても高い方が治療の対象になります。さて、血圧が高いと様々な合併症が起こります。この合併症の予防が高血圧治療の目的です。高血圧の怖い合併症としては、心筋梗塞、解離性大動脈瘤、くも膜下出血(脳内の出血)などがあり、これらは致命的です。その他、脳梗塞、眼底出血による失

明、腎不全、狭心症、心不全など、豊かな日常生活を脅かす様々な病気を高血圧は引き起こします。これらの合併症を起こす確率を減らすことができれば高血圧の治療が成功したことになります。「そこに山があるからではなく、山の裏側に見えない落とし穴があるから。」とも言えるでしょう。



4.高血圧治療食を美味しく食べる

高血圧の食事療法にはいくつかのポイントがあります。基本は塩分の制限をすること。そして肥満を予防することです。その他、蛋白質を過不足なく取る、油は植物性のものか魚油にする、カリウム、カルシウムを充分取るなどがありますが、今回はもっとも大切な減塩食について考えてみましょう。塩分は必ずしも精製塩のみを指しているわけではなく、醤油、味噌、ソース、ケチャップ、マヨネーズなどの調味料にも多く含まれています。また、漬け物、練り物なども塩分の多い食物といえるでしょう。減塩食はどうしても味気なくなってしまいます。次に減塩食を美味しく調理する工夫をお示しします。


1)新鮮な食材を使い、材料の味  や香りを生かす。
2)酸味、香味を利用する。
  レモン、柚子、生姜、ゴマ、クルミ
3)旨味を生かす。
  (貝柱、昆布、かつお節)
4)こげ味を生かす。
5)油を利用する。
   
 サラダ油など。
6)汁物は量を少なく。
  おつゆは全部飲まないように。
7)適温で食べる。
 熱い物は熱いうちに、冷たい物は冷たいうちに。

  いかがでしょう。食事は人生の中で重要な楽しみの一つです。たとえ、気を付けなければならないことがあっても、工夫して美味しく召し上がって下さい。

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