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鎌倉市大船 山口内科 すこやか生活第3巻7号

ストレスと胃腸の病気

胃・十二指腸潰瘍
 潰瘍は最近、ピロリ菌(Helicobactor Pylori)という細菌が原因の一つと考えられるようになりました。しかしそれも、すべての方に当てはまるわけではなく、ストレスも原因の代表と考えられています。ストレスによって、自律神経やホルモンバランスが狂い、胃の粘膜の血液の流れが滞り、循環不全を起こして潰瘍ができるという説です。また、ストレスはタバコやお酒の摂りすぎにもつながり、間接的にも潰瘍の原因となっています。潰瘍自体に対しては有効な薬がたくさん出てきたので治療に困ることは無くなりましたが、胃痛など頑固な症状がとれない方に、安定剤などを使うとスッキリ症状がとれる例をよく見かけます。

機能性胃腸症
 胃もたれやむかつき、胸やけ、胃痛など、食道、胃、十二指腸の症状が、胃潰瘍などの明らかな原因なしに起こる病気です。上部消化管の不調なので、大腸の障害と異なり排便によって解消しないのが特徴です。従来、慢性胃炎、神経性胃炎などと言われていたものが含まれています。生活習慣の見直しを行い、症状が持続するならば、胃薬や安定剤などが用いられます。
過敏性腸症候群
 明らかな潰瘍や炎症などの異常がない方で、腹痛やお腹の不快感が一年間に不連続に通算12週ある場合です。
1)排便で軽減する。
2)排便回数の増加や便秘で始まる。
3)便が固くなったり柔らかくなって始まる。
などの特徴があります。簡単にいうと、一年に何度もお腹が痛くなって、便秘や下痢を繰り返す病気です。ストレスを解消すること以外に、規則正しく食事をとる習慣をつけたり、十分な休養や睡眠も大切です。また、野菜や海草、こんにゃくなどの食物繊維やオリゴ糖を含む食品なども調子を整えるために有効です。






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