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2)抗炎症剤
A)副腎皮質ステロイド
 強力な抗炎症効果があるため、図1-Bの腫れぼったくなった気管支粘膜の炎症が取れて、図1-Aの様にスッキリとなり内腔が確保できます。これにより空気の出入りが楽になるだけでなく、痰の量も減るため喘息の諸症状が軽快します。古くから、飲み薬や注射薬が用いられていましたが、多様な副作用があるため、喘息では発作時や重症例にのみ、使われてきました。しかし、最近は、喘息の主因が気管支平滑筋の過収縮ではなく、気管支粘膜の炎症と考えられるようになりました。そのため抗炎症剤が脚光を浴びています。また、フルタイドや、アルデシンベコタイドといった、副作用のほとんどない吸入タイプのものが開発されたため、現在は吸入ステロイドが喘息治療の中心として使用されています。この薬は、ハウスダストなど、アレルギーが喘息の原因になっている場合は特効薬と言っても過言

ではありません。吸入の仕方をしっかりと覚え、吸入後はうがいをキチンとして、上手に使ってください。気管支拡張剤と違って、症状が取れてもすぐ止めずに3ヶ月〜半年単位で増減し、じっくりと使っていくのが治療のコツです。良くなってからもピークフローを測りながら、慎重に薬を減量していきましょう。
B)抗アレルギー剤
 インタール、オノンその他、様々な抗炎症作用を持つ薬がありますがいずれも、気管支拡張剤や吸入ステロイドの補助的な薬です。
3)補助剤
 去痰剤(ムコダイン、ムコソルバン)や咳止めなどが補助的に使われます。自覚症状や診察時の状況で選ぶことになります。くれぐれも咳が出るからと言って咳止めの乱用は避けましょう。






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