空母の感染流行から学ぶこと

 日本で新型コロナ騒動の最初を賑わしたのが、ダイヤモンドプリンセス号でした。それ以降あまり話題になりませんが、客船や、軍艦など大人数が乗船する大型の船についての発生事例なども出ています。次は米軍での出来事です。
空母での感染蔓延
 3月~5月に起こった、空母テオドアルーズベルトでの集団感染の事例です。4779名の乗組員のうち、なんと1271名(26.6%)が感染しました。母集団は平均年齢が27歳と若く、55%の方が症状がありました。(45%は無症状)対象者は若かったので23人(1.7%)が入院し、4人(0.3%)が集中治療室に入り、1(0.3%)が亡くなりました。初の陽性者が出るおよそ2週間前に港を出て航海がはじまり、出航2~3日目よりすでに症状が出る人が出始めました。初陽性者が出てから4日目にグアム島の基地に着き、患者

は入院し、濃厚接触者や無症候陽性者はホテルに隔離され、すべての人に毎日体温等健康チェックが行われるとともに広くPCR検査が行われました。しかし、グアム島到着後も5週間にわたって流行が続きました。これらの結果から、次のことが考えられます。
①窓の無い換気の悪い軍艦では感染が広がりやすい。
②陽性者・症状のある人、濃厚接触者の隔離だけでは流行は防げない。(普段から、症状の無い人も、個々人が個室で生活して、他と接触を避けるべき。)
③一度集団で流行が始まると、集団が解消されない限り簡単に流行は収まらない。
④若い集団でも、感染は広がる。
 などです。

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