AIでコロナの可能性を知る

 2月からの流行から、9か月の間に様々な知見が集まりました。もう一度、主な病状のポイントを整理します。
①ウイルスは空気感染、飛沫感染、接触感染の可能性があること(三密)
②微熱を含め、
長引く発熱が多い。
③間質性肺炎になるので、セキが多く、痰が少なめなこと。
④全身のだるさなと、普通の風邪より体調不良が目立つこと。
⑤発症2日目から、ニオイがわからなかったり、変な味を覚えることがある。
 症状も風邪やインフルエンザと紛らわしいため、どのようにこれらと区別するのかが問題となります。簡単な問診だけでは難しく、症状の軽い人、症状の出ない人がいるため、検査をしなければ専門家であっても完全にコロナを診断したり違うと言い切ることはできません。そこで、
AIを用いた問診表も出てきました。
1)ユビー https://ubie.app/
 日本製のAI問診システムで一般に公開されているもの(リンク先)と、医療機関向けのものがあります。上記のサイトから、年齢、性別を入れると、コロナの可能性を探る方向と、他の疾患の症状を探る方向へ分かれます。コロナの可能性を探る方向へ入ると、主な症状の有無、簡単な行動歴を入力すること30秒程度で判定がでます。実際にやってみると、多くの場合で「新型コロナウイルスの症状があります。 重症化の可能性もあります。」などと、表示されます。しかし、間口を広げてあるようで、どの程度可能性があるのかがわからず、ほとんどの人が可能性があることになってしまい、残念ながら使えません。
2)Symptoma(海外アプリの日本語版) 
  
https://www.symptoma.jp/

 自覚症状から様々な可能性のある疾患名を可能性の高いものからリストアップしてくれる、健康を支援するデジタルツール(アプリ)です。やや、翻訳がおかしいですが、日本語版(リンク先)もあるので、コロナの可能性があるかもと心配な方は試してみるのも良いでしょう。
「今すぐ、
COVID-19のリスクを判断しましょう。 テストを開始→」クリックすると、「熱がありますか」から始まり、性別や年齢などを入れていくと、こちらも30秒程度で新型コロナ感染症のリスクが、低、中、高の3段階で示されます。可能性のある他の疾患も可能性の高い順に示されます。また、自分の持つ症状を順に記入すると、診断に有意義な質問が次々出て、これに答えていくパターンもあります。質問に答えていく途中でも、その回答まででコロナの可能性が高いのか低いのかが、順次明示され、ユビーと比べて明らかによくできています。これを見るとどのような症状が疑いが高いのか、逆に疑いの低い症状なのかがわかります。例えば、くしゃみなどは可能性の低い症状になります。
 なお、どちらも判定の仕方を単純化するために時間的な順番や変化については一部を除いて質問されません。実際の問診ではこの辺りも重要なので、単純な問診に加えて時間軸を加えると、より一層診断精度が上がります。風邪やコロナ以外全ての疾患にも対応しているので、一度、使ってみましょう。

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