鎌倉市大船 山口内科 すこやか生活第21巻号外

家族でかかった例から

 124日にThe Lancetの電子版に掲載された例です。1229日に@〜Eの6名が香港近くの深センから親戚のいる武漢に行き、1226日から入院中のお子さんを29日に見舞って接触しました。この親戚家族は、27日から30日まで病気のお子さんと同室したり、病院を見舞いましした。深センの家族はお子さん以外の親戚と14日までいっしょに過ごしました。その後家族は、深センに戻り、留守番をしていたFのおばあさんと接触しました。彼らは図のの日から様々な症状で、新型コロナウイルス肺炎を発症しました。ここで、PCR+はタンや鼻汁からウイルスが検出されたことを示しております。また、@〜D、FはCTで間質性肺炎になっており、Eのみ感染検査、CTの異常を認めませんでした。

 なお、Dは全く自覚症状、発熱はないのにウイルスが検出されCT上、間質性肺炎になっていました。
 これらの結果から、
1)明らかに人から人に感染する
2)
自覚・他覚症状が出ないのにしっかり感染したり、肺炎になっている無症候性の感染者が存在する。(この人は気づかず他人にうつしてしまう。
3)感染者の多く(ほとんど?)が軽症であっても間質性肺炎になるのかもしれない
4)D、Eはお孫さんで、若年者は比較的軽い可能性がある。
5)下痢を伴うことがある。
6)潜伏期は、患者@、Bについては+から↑まで。A、C、Dは、@、Bまたは、親戚からうつされており不明だが3日から
6日くらいか。
 など傾向がわかります。

B:患者A両側の様々な場所に白く淡い影が散在
D:患者D 左背部にハッキリとした影がある、全く症状のない患者
(The Lancetより)

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