すこやか生活
老化と体の変化
スッキリしている方をよく見かけます。 ところで人の体は良くできているもので、ほとんど全ての臓器、器官が余裕を持って作られています。20~30歳で人のほとんどの機能がピークに達し、その後、どの臓器・器官も機能が低下していきます。しかし、よほどの事がない限り、機能障害で生活が困難になることはまれです。この間、機能障害が起こる原因の中心は老化ではなく、病気や事故などの傷害です。つまり、病気や事故を回避すれば、高齢になっても元気に問題なく生活ができるわけです。今回は、老化と体の変化にスポットを当て、年齢を経ていく間に起こる体の変化を知り、どう対応していけばよいのか考えていきましょう。
細胞の集合体である人の体は、生まれてから成人になるまで細胞が増え続けます。この間、新陳代謝で、古くなった細胞は死に、若い細胞が分裂して2つになり、不足分を補ったり、増やしたりしています。この細胞分裂は、遺伝子に組み込まれた情報によって、必要に応じて行われます。しかし無限に繰り返すことはできず、ほとんど分裂できない細胞もあります。この結果、年齢が進むと細胞数が減り、各臓器が十分機能を果たせなくなる場合が起こります。概ねこれが、老化によって起こる体の変化の基本です。臓器によって、この細胞減少の速度は異なり、再生や細胞分裂がほとんど起こらない脳や神経などは、高齢になっても保たれることが多く、100歳になっても頭脳が
運動器の老化
運動器は、筋肉、骨、関節などで体を動かすときに使われる臓器や器官です。 筋肉:ここでは、骨格筋という自分の意志で動かす事のできる筋肉をさします。一般に筋肉量や筋力は20~30歳でピークを迎え、60歳くらいまでに、握力は20%、背筋力は30%、脚力は45%ほど低下します。"老いは足からくる"と言いますが、まさにそのとおりです。筋肉は使わないと衰えます。脚力の衰えは、若いころと比べ、車などの乗り物に乗る機会が増えて足を使わなくなることが原因です。また、高齢者が丸1日寝込んで動かないと、落ちた筋肉量をとり戻すために最大2週間程度の運動が必要と言われており、1週間も寝込んでしまう
と月単位のリハビリが必要になります。 逆にこれは運動をしていれば、筋力はある程度維持できると言うことなので、30代からある程度の運動を続けていれば、いくつになっても年齢相応以上の筋力を保つことができます。特に、退職後体重が変わらないのに、通勤をしなくなって足が急に細くなり、お腹が出てきている方をよく見かけますが、こんな方は要注意です。骨:こちらも年齢とともにもろくなりますが、男性はそれほどではありません。女性は閉経後一気に女性ホルモンのエストロゲンが減って、急に骨粗鬆症が出てきます。なので、閉経前後に一度、その後は定期的に骨密度を測定し、