東洋医以外の漢方利用

 現代医学は基本的に科学に基づいた、いわゆる西洋医学にのっとっています。漢方とは体や病気の考え方が異なるため、漢方の独特な診療法や世界観を習得しないと漢方薬は使いにくいと考えられてきました。しかし、漢方薬といえども西洋薬と同様に、化学物質の成分で成り立っています。このため、西洋薬と似たような働きが期待できるため、近年はあえて漢方的な診察をしなくとも、起こっている症状を確認しながら西洋医も違和感なく使うようになりました。西洋医としては以下のことを念頭に置きながら漢方を使わなくてはならないと感じています。
1)漢方以外の薬で上手くいかないとき
 漠然とした症状、更年期症状など西洋薬で対応しきれない自覚症状の方も多くおられます。症状や病態の

イメージが涌くものはほとんどは西洋薬で対応できますが、行き詰まるときは漢方の利用を考えます。
2)2種類以上の漢方を併用しない
 西洋薬のほとんどは単一の化学物質が成分となっています。このため併用しても、重なることはありません。漢方は数種類の薬草のエキスを組み合わせています。このため、同じ薬草成分が複数重なることになり、焦点がぼけたり副作用も出やすくなります。
3)成分や最低限の証を確認しておく
 漢方は症状で選びますが、患者さんの状態としての証が虚に近いのか実に近いのか、そして薬が温める方に働くのか、冷ます方に働くのかは確認します。また、これらの中間のものもあるのではっきりしない場合はそれを選びます。

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