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人生100年の時代に入り、認知症は今後誰にでも起こりうる問題で、人ごとではありません。今回は認知症の最近の考え方と、それを支える家族、社会の問題などを少し整理してみました。認知症は一度発達した知的機能が持続的に低下し、複数の認知障害によって、社会的に支障をきたすようになった状態です。WHO(世界保健機関)では、「通常、慢性あるいは進行性の脳疾患によって生じ、記憶、思考、失見当識、理解、計算、学習、言語、判断等、多数の高次機能障害症候群」と表現されており、その診断基準は「意識障害がない状態で、日常生活に支障をきたす記憶障害、判断力・思考力・一般情報処理能力の障害、情動・威力・社会行動の障害などを呈し、これらが6ヶ月以上持続する者」と規定されています。 以前は、アルツハイマー型認知症のイメージが先行し、記憶障害が診断根拠の必須項目となっていましたが、近年では次の6つのうち一つ以上が障害されていて日常生活に支障をきたせば認知症と診断すると、アメリ
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カ精神医学会で診断基準が更新されました。その6つとは、以下①~⑥で、各種テストを利用し判断します。 ①複合的注意:物事に継続的に注意を払ったり、様々な方向に注意を振り分けたり、そのうちの一部に注意を集中したり、注意を払って得た情報の速やかな処理など。 ②実行機能:行為の計画、決断、行動の記憶、試行錯誤の昇華、行動の抑制・中止、行動中の感情の柔軟性など。 ③学習と記憶:過去の記憶を自由に思い起こしたり、あることを手がかりに思い出す。自分にとって意味深い昔の記憶、自然に身につけるような学習などを含む。 ④言語:対象物の名称、言葉を探し選ぶ、言語の滑らかさや文法や構文の正しさ、相手の話の意味の理解。 ⑤知覚-運動:目からの認識を意味のある情報に構成し、その知覚情報をきちんと運動や行動に反映させる。 ⑥社会的認知:他人の情動を理解したり 、どう思っているか仮説を立てたり洞察したりすること。
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