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様子を伺うことを、「顔色を見る」と言いますが、人の顔をよく見ることはわれわれ医師の仕事の基本中の基本です。まずは、顔の基本的な作り(解剖)を確認しておきましょう。頭の内側から順番に見ていきます。 脳:耳より上の部分が概ね脳です。 頭蓋骨:様々な骨が寄り集まってできており、脳や目・鼻などの神経や感覚器を守り、食べ物を取り込んで咀嚼するアゴや歯などを含んでいます。 筋肉:頭蓋骨の周りは、ロースの薄切りのような筋肉が骨にまとわりついています。これらは、額に皺を寄せたり、微笑んでほほが弛んだり、えくぼを作ったりと表情を作るのに役立つだけでなく、まぶたを開いたり、食べ物を噛むなど、手足の筋肉のような運動を司っています。また、頭蓋骨には首や肩と頭蓋骨をつなぐ大きな筋肉が来ており、頭を動かしたり支える働きをしています。 神経: 顔面神経(黄色の線):顔の筋肉の運動神経で、表情筋を動かします。この神経がマヒすると口角が垂れ、食べ物が口から
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こぼれたり、ほほの筋肉に力が入らないなどいわゆる顔面神経マヒの症状が出ます。図のように耳の下前あたりから頭蓋骨の外に末梢神経として出てきて耳下腺の下をくぐり、その後枝分かれします。(一部味覚などの感覚神経が含まれます。) 三叉神経(青の線):顔面の感覚神経で暑い寒い、痛い痒いなどの顔表面の感覚を感じています。こちらは、上から眼神経、上顎神経、下顎神経に枝分かれして、頭蓋骨から顔に出てきます。これらがマヒすると、温度や痛みを感じなくなります。また帯状疱疹で顔が痛むのはこの神経が過敏になるからです。 皮フ:他の部分より薄く、神経の分布が多くとても敏感で、暑さ寒さ痛みを感じやすく、様々な刺激に弱くできています。
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