元気のもと、甲状腺ホルモン

 甲状腺はサイロキシン(T4)とトリヨードサイロニン(T3)という二つのホルモンを産生しています。この二つはホルモンとしての強さ、体内での量は異なるものの、同様な働きをするため、ここでは甲状腺ホルモンとひとくくりにします。甲状腺で作られたホルモンはある種のタンパク質に結合して、血液の流れに乗って全身に運ばれます。ホルモンはそれぞれの場所で、細胞の核に取り込まれ、様々な働きを核内の遺伝子の発現に託して行います。主な働きは次の通りです。
1)熱量産生
 体内の代謝を活発にして、筋肉などの細胞で、酸素を利用しながらでんぷん

質や脂肪を燃やして熱を発生させます。従って、ホルモンが過剰だと体重が減ります。
2)交感神経の働きを促進する
 目を覚まし、血圧を上げ、心臓の拍動を促すなど、心身を活動的にする自律神経を、交感神経と呼びます。甲状腺ホルモンは、交感神経の働きを司るアドレナリンなどの物質が機能するときに、必要になります。
3)脳(中枢神経)、末梢神経を活発化
 甲状腺ホルモンは、脳での思考を活発化して、刺激に対しても敏感に反応するように働きます。末梢神経でも、その反射を促進します。

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