痛風 関節に刺さる尿酸の針、

 痛風は急におこる関節炎の代表です。典型例では、足の親指の付け根を中心に、真っ赤に腫れ、熱を持って痛みます。痛みは、足をついて歩けないほどです。痛風は、尿酸が増えると起こると言われています。尿酸は細胞の核の老廃物で、体内でこれが過剰になると、関節内でも濃度が増し、結晶として析出します。尿酸の結晶は縫い針のような形でとがっているため、関節内でプツプツと刺さります。関節が無数の針でチクチク刺されることを想像して下さい。関節が針千本の状態になると、強い炎症を起こし、真っ赤に腫れてきます。炎症が強かったり、何度も繰り返すと、骨が溶けて変形を起こすことがあります。足の親指の付け根以外にも、くるぶし、手の指の関節、膝や、肘などに起こる場合もあり

ます。痛みの強い急性期には、インダシン、ボルタレンその他の消炎鎮痛剤で、痛みを抑えて炎症が治まるのを待ちます。しかし、痛みが治まっても体内の尿酸が過剰のままでは、再び針状の結晶が析出して刺さります。痛みが治まったあとの治療は、尿酸値を下げることを目標とします。尿酸をおしっこに混ぜて捨てるユリノームやプロベネシド、尿酸の合成を抑制するザイロリックなどがその代表です。レバー、豆類、肉類の取りすぎ、ビールなどのお酒も尿酸を増やします。ご馳走三昧の生活が痛風の原因になるため、古来から王様の病気と呼ばれていました。王侯貴族に列せられる方でなくても、痛風の経験者や尿酸値の高い方は、食事に十分注意し、針のむしろに座らぬよう気をつけて下さい。


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