アレルギーと感染症の見分け方

 花粉症に感染症が合併することもあるので単純ではありませんが以下のような点が見分けるポイントです。
1)発熱
 基本的にはアレルギーでは発熱しませんが、こじれた場合は熱が出ます。一般にインフルエンザなどの感染症は前駆症状が短く、カゼかなと思ったら1日以内に熱が出ます。また、一般的に2日以上連続して熱が出る傾向があります。アレルギーの場合はこじれて熱が出るので、こじれる前の数日~1週間以上、鼻汁やクシャミが出るなど、アレルギー症状が続いてから発熱します。なお、副鼻腔炎などでは、38度程度の熱が出ても翌朝すっと下がる事が多く、数日経ってまた熱が出たりします。これは気圧など、天候の影響で、鼻粘膜の腫れ方が変わり、副鼻腔への交通路が開いたり、閉じたりするからです。
2)ノドの痛み
 アレルギーの場合は後鼻漏がノドの粘膜を荒らし痛みの原因となるので、うがいやのど飴などで後鼻漏を

取り除いたり、風邪薬を飲むと比較的痛みが取れやすいようです。扁桃炎では、ノド自体に強い炎症があるので抗生剤で腫れが取れるまで痛みが軽減しません。インフルエンザはノドの粘膜に炎症があり、リンパ組織が反応しているので、うがいなどでは痛みが取れず、ウイルスが退くのを待つことになります。
3)セキ
 アレルギーの場合は、後鼻漏の吸い込みがセキの原因なので、鼻やノドがイライラし、突然むせるようなセキが出て、吸い込んだ分泌物を出し切るとセキが鎮まります。肺炎などの感染症を合併した場合は、初期はアレルギーと似ていますが、一旦、肺炎まで進んえしまうと肺自体の炎症が刺激になってセキが出るため、むせる感じは減り、ひたすらセキがでます。
4)うつる?うつらない?
 アレルギーはうつりませんが体質は遺伝します。子供からカゼがうつり、また、子供にうつしたなどというのはアレルギーによる風邪症状の典型です。感染症は免疫ができ一方通行となるので、元に戻ることはありません。

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