最初に心に留めておきたいことは、薬はサプリなどと違って栄養ではないことです。(鉄剤など除く)つまり、漠然と飲んだり注射をしていては意味がないのです。定期的に処方された薬を、適当に間引いて飲んでいる方を時々見かけますが、栄養と薬を混同しているためなのでしょう。 次に、薬が体に入ってどのように局所に働くか見てみましょう。 静脈注射薬は一気に血管内に薬が入り血液中の濃度(血中濃度)が上がります。その後は体の各所の細胞に取り込まれて働き、最後は肝臓で分解されたり、腎臓から尿へ排泄され、速やかに血中濃度は下がっていきます。このカーブの下の面積(青斜線)が体内で働く薬の総量で、静脈注射薬は注射量のほぼ100%が血液中に反映されます。 これに対し、内服薬は胃を通って腸で吸収され、血中に入ります。その後は静脈注射と同じですが、図のように立ち上がりが緩やかで、山は小さく右に伸び、カーブの下の面積(緑網
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