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ブドウ糖とインスリン お米などのデンプン質は、口から小腸までの間に細かいブドウ糖などに分解されます。その後小腸で吸収され、血液によって筋肉や内臓、脳などの細胞に運ばれ、取り込まれた糖は、細胞活動のエネルギー源として利用されます。この、ブドウ糖が細胞に取り込まれるときに必要なホルモンがインスリンです。 糖の流れ 食事には、3大栄養素の炭水化物(デンプン質と糖質)、タンパク質、脂質が含まれています。主に炭水化物はエネルギー源、タンパク質は、筋肉や細胞成分、酵素などの材料になり、脂質はエネルギーの貯蔵庫であるほか、様々な体成分になります。後二者は、デンプン質が十分利用できないときに分解され、ブドウ糖が代謝される経路に入って、エネルギー源としても利用されます。血液中のブドウ糖は、空腹時に80~100mg/dlに保たれ、食後は150mg/dl程度まで上がります。血糖値が上がると、膵臓からインスリンが分泌され、ブドウ糖は血液から細胞へと取り込まれ、血糖値が自動的に下がります。以上のブドウ糖の体内での流れが滞り、血中の濃度が上がってしまうのが糖尿病です。 糖尿病は、食べ過ぎによる過剰なカロリー摂取が続き、膵臓からのインスリン分泌が枯渇したり、自己抗体やアルコール摂取による膵炎などで膵臓が壊れたりして起こるインスリン不足が主な原因です。また、膵臓から出てくるインスリンに筋肉の細胞が反応せず、ブドウ糖を取り込めなくなるインスリン抵抗性の状態
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が、不足に続く大きな原因です。 さて通常は、血中のブドウ糖は、血液をこす腎臓の糸球体で一度こし出されたあと、ほとんど全てが再吸収され血液中に戻ってきます。ところが、血糖値が180mg/dl以上になると、上まわった部分は再吸収されず尿へ排出されます。これが尿糖です。 血糖値が高いと、尿糖が増え、それに伴い尿量も増えるので脱水に陥ります。これが糖尿病でノドが乾く理由です。問題はそれだけではありません。長期間血糖が高いと、動脈硬化を起こして以下の様々な合併症をきたします。糖尿病をきちんと治療しなければならないのは、この合併症が半端ではないからです。
糖尿病の主な合併症 A:動脈硬化によるもの 1.虚血性心疾患(心筋梗 塞、狭心症) 2.脳梗塞→片マヒなど 3.糖尿病性網膜症→失明 4.糖尿病性腎症→ 人工透析 5.閉塞性動脈硬化症→ 足の潰瘍から切断へ B:その他 6.感染症への抵抗力減弱 肺炎、水虫その他 7.末梢神経障害→四肢の しびれ、痛み、違和感 8.自律神経障害→起立性 血圧、便秘、勃起障害 9. 白内障 10.筋萎縮と筋力低下、 脱力感
以上、糖尿病は合併症の王様です。
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