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「風邪をこじらして肺炎になった。」という話はよく聞きます。肺炎は気道の入り口から上気道炎→気管支炎→肺炎と順番に進んで起こるものがほとんどです。肺炎になると肺でタンという細菌や白血球混じりの分泌物が増えるので、それを出すためにセキ込みます。肺炎ではぜん息などのセキと違い、タンを含んだ湿ったセキが特徴です。このように肺炎になってしまうとセキが出るのは間違いありません。 ところで上気道で後鼻漏などの分泌物が増えると、気管に吸い込んでセキが出ます。次々に気管へ分泌物が入り込みそれを上手にセキで出すことができないと、気管(支)の粘膜に慢性的な炎症が起こったり、くっついた後鼻漏がうまく出せず気管支炎に進みます。引き続き、気
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管(支)から肺の末梢へ分泌物が入ると益々苦しいセキがでます。ここでも上手に出せれば回復しますが、セキが不十分だと分泌物に含まれる細菌が繁殖し、肺炎を起こします。 このように、気管支炎や肺炎は、吸い込んだ病原菌を含む分泌物を上手にセキで出すことができないためおこるのです。ここまで考えると、セキが出たとき無理に咳止めで止めるとどうなるか想像できます。セキを止めると上気道炎→気管支炎→肺炎への矢印がどんどん進んでいくのです。 従って、セキが出たからといって止めるのでなく、その原因となる上気道側の分泌物を抑える治療や、セキを誘発する場の炎症を鎮めることがセキの治療の王道です。
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