気道のイメージを持とう

 気道とは、鼻の入り口から肺までの、鼻腔、ノド(咽頭、喉頭)、気管、気管支、そしてその末梢を指します。ノドまでを上気道、声帯から下、気管以下が下気道と呼ばれます。一般に喘息は下気道、それも気管支以下の疾患と考えられています。しかし、空気はいきなり下気道へ入るわけではありません。鼻、ノドを通って気管支へ入るので、この通り道を含めて全体を見渡して考える必要があります。そこで、ご自分の気道のイメージをつかむ簡単な方法を紹介しましょう。なお、自分でできない小さなお子さんでも、お母さんがよく観察すればだいたいのイメージをつかめます。
気道のイメージを浮かべ深呼吸する
 まずは大きく息を吸い込み、そしてはいてみましょう。大切なポイントは、①場所、②気流のイメージ、③炎症や分泌物、④セキのイメージです。
順に説明します。

①場所は3点観測で
 鼻、ノド、気管支を空気が入っていって、出てくる状態を自分の体で確認して下さい。

②気流のイメージ(狭窄のイメージ)
 深呼吸をするとき、空気がスムーズに出入りするかを確認します。滞り、溜まり、狭窄の有無を感じてください。
③炎症や分泌物の有無を感じる
 炎症があると、ヒリヒリしたりイガイガします。また、鼻水やタンなどの分泌物があるとゴロゴロしたり、ゼロゼロする音がします。また、実際に分泌物が気道に付着している場合は、「フンフン」、「ン、ン」とか、「エッ、エッ」と、鼻、ノドや気管をバイブレーション(振動)させ、くっついているじゃま物を、引きはがして取り除こうとします。癖になっている人は、それが日常になっていて、気づいていないこともありますが…。
④セキのイメージ
 セキは、タンの出ないセキをコンコンしているのか、突然ムセルようにセキが始まり、タンが出るとすっと消えるのかなどです。一日中出ているのか、時々思い出したようにセキが出るのかなども重要です。
 深呼吸をしたり普段から自分の気道に意識を払うようにしていると、気道のイメージをつかむことができます。






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