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肺は、比較的痛みを感じにくい臓器です。気胸で肺と肋骨の間に空気が入り込むと、呼吸動作で肺がつぶされ痛みがでます。また、気管に炎症があると、ヒリヒリした痛みを感じます。気管支炎や肺炎などの時が典型例です。肺や気管の痛み

は空気を吸うときに喉から気管、気管支へと中心から末梢へと広がるのが特徴です。肺を包む胸膜に炎症があるときは、呼吸するたびに肺が胸壁の胸膜とこすれるような違和感を覚えます。また、炎症により胸水という水がたまると息がしづらくなり胸の重苦しさを感じます。

筋肉や乳腺の痛み

筋肉痛
 肋骨と皮膚の間はおおむね筋肉で覆われています。体を支えたり、ひねったり、腕を回したり、肩を上げたりと、ボディーの筋肉は様々な動作をサポートしています。また、肋骨を動かしたり、横隔膜を上下して呼吸を司るなど、胸部の筋肉は内臓を働きを側面から支えています。このように大切な筋肉ですが常時動いているため、いったん傷が入ると、動くたびに不愉快な痛みを感じます。
乳腺の痛み
 乳腺は、しこりができて痛む場合と、全体または一部が赤く腫れて痛む場合があります。前者の代表が乳ガン、後者の代表が乳腺炎です。乳ガ

ンは検診だけでなく、自分でしこりに気づいて受診し発見されるケースが多く、日頃から乳房の自己管理をしていくことが早期発見の秘訣です。お風呂に入ったとき、たまには自分の体をチェックしてください。乳腺炎は、授乳中のお母さんなど、乳腺の働きが活発で、しかもばい菌(細菌)が乳腺に入り込みやすい時に起こります。高熱が出る場合もあり、ばい菌の入った母乳を赤ちゃんに飲ませてしまう可能性もあります。乳房が熱を持って痛むなら、早めに医療機関を受診してください。抗生物質で、みるみる改善します。






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