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臓から膀胱の排尿ルートを加えて4つです。@とAのルートは口、ノドのところでクロスするため、誤って空気を胃へ飲み込むとゲップが出たり、米粒を気管へ吸い込むと咳が出てしまいます。ゲップが出るとき胸が焼けるなど、間違って空気を飲むことも問題ですが、空気以外の物体が入ることを想定されていない気管へ、米粒などの異物が入ると、肺炎になったり窒息するなど、ことは重大です。 幸い食事を眠りながらする人はいないため、ノドのマヒがある場合を除いてそう簡単に吸い込むことはありません。ところが眠っていてもいなくても、気管支へよく入ってしまうものがあります。それは、何を隠そう、鼻水なのです。 鼻水は前に垂れてくるから、かむものと信じられていますが、実は常時、鼻は少しずつ分泌され、そのほとんどがノドへ落ち、知らぬ間につばと一緒に飲み込んでいるのです。この後ろへ落ちる鼻水は量が多いと「後鼻漏」と呼ばれます。この、のどにたれた後鼻漏を飲み込まず気管へ吸い込んでしまったらどうなるのでしょうか?当然米粒と
同様咳をして出すしかありません。じつは鼻の調子が悪い人では、夜間寝ている間に、この後鼻漏の吸い込みと、セキ出しが繰り返し起こっているのです。この気管支粘膜を痛める鼻水の吸い込みが繰り返し起こるとどうなるのか?当然、気管支の粘膜に炎症を起こし、粘膜の腫れ・肥厚や分泌物の増加が起こりぜんそくと言ってよい状況へ進むはずです。鼻は一般に耳鼻科の縄張り内なので、呼吸器やアレルギーを専門とする内科医や小児科医はどうしても軽視したり無視しがちです。しかし、治らないぜんそくを多く治療してきた経験から、アレルゲンを直接吸い込むことよりも、アレルギー性鼻炎による後鼻漏を吸い込むことでぜんそくを起こしている人の方が多いのではと感じています。特に小児ではこのパターンが目立ちます。 さて、前述の3つのルートは薬が体内に入るルートに一致します。ぜんそく薬では@がテオドール、ユニフィルなどの気管支拡張剤やプランルカストなどの内服薬、Aがアドエアー、シンビコート、フルタイド、メプチンエアーなどの吸入薬、そしてBがホクナリンテープです。
ガイドラインに沿った治療のポイント
書籍やウェブサイトのあちこちで触れられているので、ポイントだけ。 全体の流れは、喘息の診断→重症度判定→重症度に即した薬物治療→ぜんそくコントロールの目標達成といった感じで、発作が起こった場合は、その強さに応じた管理・治療を行います。重症度の詳細は省略しますが夜間の呼吸困難が週に1回以上なら要注意です。 治療の中心は、たまに症状がでる軽症間欠型では、吸入ステロイド、テオフィリン、β2-刺激剤などどれでも間に合います。持続する場合は、吸入ステロイドを柱に据え、必要に応じて他剤を加えるのが一般的です。ぜんそくは間違うと命に関わるため、症状が出てきたり悪化する時は、
ためらわず薬の種類や量を増やし、速やかで大胆に使っていくべきとされています。軽症持続型以上で治療を行っている場合は、薬の減量を焦らず、気管支粘膜の炎症をキチンと取ってから、ゆっくり薬を減らしていくことになっています。また、自分の呼吸状態に気を配り、発作の予兆を知って、迅速な対応ができるよう、ピークフローメータで気管支の狭窄程度を把握することが勧められています。発作時の対応として、どの薬をどういった順番で使っていくかという個別の指針(喘息アクションプラン)を、医師と相談の上、定めておくことも自己管理上有用です。