低血圧の諸症状
慢性的な低血圧の症状 皮膚、筋肉、脳、肺、胃腸など、全身の臓器の循環障害による症状が出ます。全身の倦怠感や疲労感という漠然とした症状に加え、手足の冷たさ、めまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、食欲不振、便秘、性欲低下などです。 低血圧の諸症状は午後よりも午前中に出やすく、また気温が高い夏や温泉、サウナなど暖かい場所で起こりやすいとされています。カルシウム拮抗剤などの血圧を下げる薬を服用しているときも症状が出やすいようです。各臓器と
低血圧症状の関連は表でイメージしてください。急激な血圧低下に伴う症状 起立性低血圧や自律神経の反射などで瞬間的に血圧が低下する時は、ふらふら感、めまい、目のかすみなどの脳の急性循環不全症状、顔面蒼白、不安、動悸、冷感、むかむか感などの全身の循環器系、消化器系の症状が出ます。血圧低下がもっと進むと「失神」します。血圧低下がゆっくりめに進む場合は、目の前が真っ暗になると感じることもあります。
血管迷走神経性失神など
短時間気を失う失神のうち、もっとも多いのが神経反射性失神です。この神経の過剰反応で血圧が下がる失神のうちのほとんどが、「血管迷走神経性失神」です。 血管迷走神経性失神は、立っていたり座っている姿勢の時、血管を拡張させる迷走神経(副交感神経)に突然スイッチが入り、血圧が下がるため、脳の循環不全を起こし意識を失う失神です。長い時間立っていたり、強い痛みを感じたり、驚いたり、怒ったり、大量の排便、排ガスや排
尿、咳をしたり、ストレスがかかったときなどに迷走神経にスイッチが入ります。高齢者では寝てる姿勢から起きあがるだけでこの反射がおこって意識を失うことがあります。高齢者では、下痢で大量の便やガスがでたり、逆に便秘で溜まっていた便がいっぺんにでたとき、また、夜中にトイレに立って排尿したときなどによくスイッチが入ります。若い人では採血や予防注射の針を刺しただけで急にくらっときて倒れることがあり
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